2010年05月05日
すべり指数
まっさんです。
さて、このすべり指数とは一体何でしょうか。
実は、東工大の小野研究所が、「すべる」という現象について、研究した
結果をまとめています。
まず、滑る場所としては、当然ですが、足もとが対象になります。
「滑って転んだ」と良く言いますから、床の滑り易さが対象になります。
滑っても怪我をしない床板ができれば良いのでしょうが、今のところ転
ばないようにするしかないのが現実です。
では、滑りにくい床かどうかを判別する目安をご紹介しましょう。
小野研究所では、実験の結果を、「すべり指数」という形で公表していま
す。このすべり指数の見方ですが、指数が大きい床材ほどすべりやすく
なっています。
逆に言うと、指数が小さければ滑りにくいということです。では具体的
に床材を例に挙げて、それぞれのすべり指数を発表します。
まず、「カーペット」からです。
すべり指数は「20」です。
結構優秀ですね。
次は「塩ビタイル」です。
よく水回りに利用されています。このすべり指数は「25」です。
続いて磁器タイルが「38」。
よく使われている木製フローリングが「41」です。
こう見てくると、フローリングは、他の素材よりも滑りやすい事に注意
を払う必要性がありそうですね。
この調査の他に、日本カーペット工業組合でも床材の安全性の実験が行
われています。この実験は、上から湯のみ茶碗を落としてみるという実
験です。
その結果、塩ビタイルの床材に40㎝の高さから茶碗を落とした結果、
10枚の内9枚が割れたという結果が出ました。
一番滑り指数が低い「カーペット」では、240㎝の高さから落とした結
果、割れた茶碗が出ませんでした。
カーペットの種類にもよりますが、そこそこのパイル長があった方が安
全性の面から推奨できると思います。
パイルが殆どないものは、車いすを使う場合は移動しやすいのですが、
何らかの拍子で横転した場合、少なからず怪我をしてしまう事も予想さ
れます。
かといって、パイルが長すぎると車いすの移動が困難になってしまうと
いった不便も考えられます。
要は転んでもダメージが少なそうなパイルがあるカーペットが良いとい
えるでしょう。
このように床材を選ぶ場合、まず安全性について考えた上で、適材適所、
文字通りですね。自分が一番気に入る材料を、上記説明を参照にしなが
ら、一番気に入ったものを選んで下さい。
最も、住居をゾーン別にする時、既に皆さんの頭の中にイメージが出来
ていると思いますが、思い浮かばない場合は、近くにある住宅展示場に
行って、実際にどのような床材が使用されているのかを見るのも、きっ
と良い勉強になると思います。
下記のマークは、使用用途、歩行頻度による格付マーク(日本カーペッ
ト工業組合)です。ちなみに「軽歩行」とは、軽い利用度の居間、寝室
等向きです。中歩行は、人の出入りの多いリビング、廊下等向き。ホテ
ル客室等、軽い利用度の場所向きとなっています。「重歩行」は、人の出
入りの多い店舗、 オフィス、病院等向きの事です。「超重歩行」は、利
用度の激しい各種施設の入口、 ロビー等向きとなっています。
Posted by massan&junjun at 09:40│Comments(0)