2009年11月22日
設備のバリアフリーについて
まっさんです。
設備といっても、いろいろあるのですが、今回は高齢者向けのもの
を中心にご紹介します。
一番気になる設備として、照明があります。
高齢者の目は、若者と比べて半分位の視力であると云われます。
視野狭窄やその他いろいろな疾患が影響しているからでしょう。
ですから、照明の選択は慎重に行わなくてはいけません。
ただ単に明るくすれば良いものとはいえません。
グレアを感じてしまうようでは、逆に住みづらい事になってしまいかねません。
では、どの位の照度が必要になるのでしょうか。
家の中を非居室系、居室、水回りに分類します。
まず、非居室系ですが、玄関や廊下、階段などが該当します。
この部分の必要照度はJIS照度基準によれば、100~200ルクスと規定されて
います。
照度とは、光のエネルギーではなく、人間の目によって知覚される光の供給を
測定するものです。
したがって、変換係数は、光の波長の構成あるいは色温度に応じて変わるの
です。
簡単に説明しますと、照度とは、放射量における放射照度の事で、この数値が
大きいほど明るい事を意味しています。
ついでですが、畳1畳に必要な照明の電力は30Wです。
仮に、6畳の洋室に必要な照明用電力は180Wとなります。
180Wは、部屋全体の照明電力ですから、多灯照明にした合計が、180Wとな
れば良い訳です。
この居間に必要な照度は100ルクスです。
100ルクスの照度を確保するには、家庭のキッチンでは2,400ルーメンの蛍光
灯が必要になります。
結構、この辺は難しいですね。
今、照明コンサルタントの講座を受けているのですが、照度計算の方法は三
角関数を使うなど、四苦八苦しながら受講しています。閑話休題。
居室系は40~700ルクスと幅があります。
40ルクスは寝室で、700ルクスはダイニングです。
水回りは150~700ルクスで、150ルクスは台所、便所で、700ルクスは流し台
です。
次に重要な設備は冷暖房設備でしょう。
特に冬の暖房は高齢者にとっては欠かせないものといえます。
暖房設備は、出来るだけ全室にあれば良いのですが、難しい場合は部分暖房
になります。
出来るだけ多くの部屋や通路の暖房をするように心がけましょう。
この内、床暖房は放射熱を利用した身体に優しい暖房です。
普段いる場所の暖房としてお勧め致します。
冷房は良く嫌う人がいますが、密閉度の高くなってきた最近の住宅には欠か
せない設備です。
但し、就寝中の冷気を直接身体に当たらないよう注意しましょう。
下の写真は、照度を計測するための「ルクスメーター」です。
まっさんでした。
Posted by massan&junjun at 11:41│Comments(0)