2012年10月18日

黒い羊






じゅんじゅんです




めっきり涼しくなりました

雨の中を会社から帰宅するまっさんのためにお風呂の掃除でもして湯を

溜めておこうかなと 思っているところです


さて 陪審員に 青い馬だけは思い浮かべてはいけません といって

記憶のすりこみが被告に不利に働くことを 先入観となることを

理解させるシーンが 昔見たドラマにありました


が 黒い羊 というのは 家族の中の 落ちこぼれ 隠しておきたい負の

存在 などをいう たとえです


ですから 各家族によって 黒い羊扱い あるいは呼ばわり される理由

対象となる人物像に ずれがあるのです


ただ 一つ言えることは この黒い羊 に 一家の大黒柱や 一家のアイド

ル 希望の星 から転落して なる ということは

家族のどの構成員にもありうることだということです


一家自慢の秀才がニートになったり

亭主関白な親父が 脳血管性痴呆症になったり

不慮の事故 あるいは借金や浮気で一家離散 年老いた親の家に

転がり込む などなど 万物は流転 人生は万丈


だから 年老いた祖父母の通院介護をしたり 遊びに来る甥姪が

赤子ならばオシメをかえ 普段から家族の世話をし 助け助けられて

生活しているのです いやらしくいえば 未必の保険的行為かも

しれません

家族の社会的発達の歴史上 そうして一族化していったのでしょうが


しかし この家族 の定義 今や微妙です

現在 単身世帯が 鬼のように増えています

我が家なども 初老の夫婦と 米寿越えのその母ひとり という

二世帯同居かぞくです 構成員たった三人 というより

保険上でいえば二人+ひとり


そう 近頃 生活保護受給者の増加がまるで家族相互扶助を無視

したがためだけに増えているような 論調をみかけますが

しかし その一因が 福祉の単位があくまで個人であることに

あるという角度から 話してみたいと思います


同居の老人が要介護認定を受けたとして 在宅で受けられる

サービスを受けたいとします

配偶者も高齢で あって 掃除 洗濯 買い物 料理をフルタイムで

こなすのが困難だとします

しかし あくまでもサービスは要介護認定を受けた個人だけが受けられる

ため 二人分の夕餉の買い物 してもらえません

洗濯も一人分だけ だから一週間分ためておいて洗濯をお願いすると

しますか?一人分だけ しかし 洗濯って 洗って干してとりこんでたたむ

真夏でも三時間以上かかりますから 洗濯機なりかんそうきなり

回している間に なにをしてもらいましょう

介護おむつでも買ってきてもらいます?要介護者が個室を使っていれば

そこだけは掃除してもらえますが 台所やトイレやお風呂は ふたりで

使っていたら掃除してもらえません

むりやり配偶者も要支援くらいに認定してもらいますか?

でもただじゃないのに 介護度と年金などの収入によって

負担金も税金も払っているのに 掃除してもらうためにさらに負担を

増やすなんてね


つまり うまく説明できたかわかりませんが たとえば家族四人

両親と子供二人 それぞれ会社勤めしてせっせと厚生年金や税金を

払っているとします


だれかが先にあげた 万丈の理由などで 痴呆や障害者になったとします

誰が病院に連れて行きますか だれが下の世話をしますか


のこりの三人のうち ひとりは結婚して別に所帯をもったとします

そうすると配偶者か未婚の子供が仕事を辞めて家で介護するか

それとも施設に預けます

特別養護老人ホームでも まじめに厚生年金をかけて働いていたひと

ほど 食費も室代も高くなる仕組み


それでも預けるのは 介護が一人の手に負えなくなる可能性が高く

なることもありますが

在宅だと 個室を用意し お風呂やトイレも専用のものを用意しないと

お掃除のサービスも受けられないってこともあるんです

介護者は 要介護者のために生きているようなものです


富めるときも貧しき時も 病めるときも健やかなるときも と誓って

結婚した人も多いでしょう


夫婦親子兄弟は一蓮托生?

しかし 切り離されてしまいます

福祉の対象は 対象者ひとりだけ です



もちろん例外もあります

たとえば障害者年金など

本人が生計維持者だと 配偶者や養育している子供の分の加算が

あったり

障害者だって大黒柱なことがあるわけですから あたりまえですが


家族の輪から切り離して施設に預けるとか 冷たいようですが

要介護者と介護者がマンツーマンでは共倒れ必至です


かといって 三世代四世代五世代で二世帯三世帯で同居して

共同介護できますか?

それこそ 要介護者が 我が一族の黒い羊よばわりされてしまいます


死ぬまで自力でお風呂に入り トイレに行き 着替えも洗濯も衣替えも

食事も 出来ればいいですけれど


出来なくなってしまうかもしれない

これは生まれたての赤ん坊でも 百歳の老人でも 個人的問題としては

等しく存在する恐怖なのです


個人個人にとっては そうなるかならないか だけ

確立なんて 関係ないし ただの気休め


そしてもっと黒い恐怖を言ってしまえば 単身世帯が増えている今

黒い羊は羊でも 家族の群れじたいがないのだから

そのまま 社会の黒い羊 扱い 呼ばわり されるんじゃないかっていう

そういうこと


ips細胞の話題で 若い女性タレントなどが 自分の髪の毛一本で

どこかで勝手に子供が作られちゃうってこと?などど ピーキャー

言っているが 

そんなチンピラの心配よりもですね 再生医療を受けられるようになる

順番ですよ 問題は

まあ あと五十年生きてたとして 保険であたらしい大腿骨骨頭

とかにしてもらえるのかな

前立腺とかねえ 再生してこどもをもうひとり とかねえ

やっぱり最初は 骨髄 網膜 心臓 などなどでしょうか


倫理面の法整備もできてないうちからなんですが

保険診療になる前に 今の美容外科のように自費診療から始まるのか

保険診療になったとしてですよ 再生したい部分が ひとつもない人間

いますかね

年取れば 膝も擦り減る しわもよる 動脈硬化もすすむ


う~ん そうするとですね だれから診療して だれから再生して

もらえるんでしょうか


なんか 地球滅亡が決まって 宇宙船に  三万人しか乗れないが

誰を乗せるかって話と そう違わない気すらしますよ


人類の希望の星の ノーベル賞もとった研究に ダークサイドから

迫って申し訳ないが


しかし 黒い羊が 家族や一族を離れて行けばまた 足手まといや

負の存在でなくなるかもしれないのとは むしろ逆に


夢の再生医療も 要するに 最後はひとですよ

ひとりひとり 個人が対象ですよ


そのとき 今の福祉のように 単身世帯でないとむしろ使えない

というような矛盾

または より重症者は 早期治療対象になり 軽症者はほぞをかむ

などなど 制度上の黒い羊が クローンのように ぴょこぴょこ

でてこないか 心配している 雨の午後なのでした。


Posted by massan&junjun at 18:06│Comments(2)
この記事へのコメント
ひさびさのjunjune節が五臓六腑にしみる~。。。
我が家は大人4人と子ども1人の2世帯住宅。
数十年後の公的年金の縮図のような家庭ですよ。
みんな、ぽっくり逝くように頑張ろうねって感じです。
Posted by sumicco at 2012年10月21日 18:14
お前の話は 長い!長すぎる!

大滝秀治ならぬ まっさんに いつも言われてますが

若き日 割鐘のように響く悪声で俳優に向かないとレッテルをはられた名優

に あやかるわけではありませんが

長文の悪文でも つい読みたくなるような文章を書きたいですね 

すでに若くもないのに 夢を語る 結構なしぶとさ
然しその前に読書習慣を取り戻すところから 体力回復せねば
テレーズ・デスケルー 読みとおせるかな遠藤周作訳
高橋たかこ訳の方が向いてたかな~ 
Posted by じゅん at 2012年10月22日 10:15
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