2010年05月10日
室内外の伝搬音を防ぐ方法について
まっさんです。
我々の生活する周りには、実にさまざまな「音」に囲まれて生活をして
います。
室外からの「音」を防ぐためには、気密性を高められた現在の住宅には、
自動的に遮音対策も備えられている事となります。
そうなると、室内からの音の発生を防ぐのはどうすれば良いのでしょう
か。
まず、室内から発生する「音」にはどういうものがあるでしょうか。
歩行音、物を落としたり跳びはねた時に生じる落下音、家具等の重量物
を移動した時などに発生する擦過音等、さまざまな「音」が発生してい
ます。
では、こういった「音」を減ずるのに重要な要素は、床材の防音性能を
高める事や、仕切り壁や天井に、防音対策を施す事が重要となります。
今回は床材を中心に考えていきます。
では、無響音室内で、各種床材にタッピングマシンを殴打した場合に生
じる発生音について、実験結果が纏められていますのでご紹介しましょ
う。
測定値が低いものから紹介します。
低いものほど防音性能が優れている事になります。
まず、「カーペット・アンダーフェルト」は68~72db(デシベル)です。
デシベルは、2つの物理量を比較する尺度、電力の強さ、音の強さ等に
用いられる単位です。
「カーペットのみ」の場合は72~75dbです。「畳」は72~73db。クッ
ションフロアは84~85db。木製フローリングが85~86db、「塩ビタイ
ル」が85~86dbです。
床材の素材の表面が柔らかいものの方が、防音効果が高い傾向があるよ
うです。
この他、遮音性能の尺度として「L値」があります。
「L値」とは床衝撃音レベルの遮音等級の事で、数値が小さい程、遮音
性能が高くなっています。
遮音等級が最も高いのは、L35~40のウールカットとアンダーフェルトの
組み合わせです。
この組み合わせの名前は床材の名前です。
この値は、階上で子供が走り回って階下では静寂時に聞こえる程度で、家
具の移動音や物の落下音が伝わらないレベルです。
L45~50はウールカットとウールループです。
この床材はアンダーフェルトを使用していないのでどうしても遮音性能は
落ちてしまいます。
ただL45~50等級クラスの遮音性能であれば、階上の足音がほとんど気に
ならない程度の性能を持っています。
L50は「畳」です。
厚みがあって、なおかつ日本人には、馴染みやすい素材ですね。
最近では畳みの下に収納部を設けるという裏技的な製品も見受けられます。
L50以上の床材としては、木質フローリング、コンパネ、塩ビタイル、コ
ンクリートといった床材があります。
Posted by massan&junjun at 23:34│Comments(0)