2009年10月26日

ザ・ピーナッツ


じゅんじゅんです

エド・サリバンショーにも出演した双子のデュオ、ザ・ピーナッツの全曲集

が一枚、我が家の車の六連奏CDの中に入っています。

他には聖子ちゃんのヒット曲集と綾小路きみまろ。。。

ザ・ピーナッツの歌唱の実力には定評のあるところですが、いかんせん

デビューが10代半ば。それでいて初代3人娘(美空ひばり御大たちね)が

ばりばりの現役。売り方にも苦労したらしく、全曲集の中には、はあ。。。

な曲も多いんです。彼女たちの歌唱力は凡曲にも屈するものではないのです

が、「可愛い花」とか「ウナセラディ東京」とか「情熱の砂漠」とかと同等の

クオリティーで押し通せたら、もっともっと歌謡界の女王として遇されていた

はずだと思うんです。

私は11歳から23歳までジュリーのファンでした。

お姉さんの日出子さんがジュリーの恋人で、週刊誌で恋人について聞かれて

妹の夕子さんが「職業くらいはいいんじゃない」とうながすと、「そうね。。。

音楽家です。」なんて答えてた。ジュリーも音楽家か。。。と私はそのページを

ずいぶん長いこと眺めていた。

新3人娘、中尾ミエ・伊藤ゆかり・園まりと一緒に、引退記念特番に出演した

ザ・ピーナッツは、まさに圧巻。

その時の歌声は、CD全曲集なんかじゃ再現できないくらいの迫力と情念と

なぜか透明感にあふれていた。

私は、彼女たちが、引退を喜んでいるように思えて仕方がなかった。

物心ついたころからずっと歌っていたこと。外国の歌謡祭に出れば賞を受ける

し、エド・サリバンショーの歌声は、最近ユーチューブなんかで彼女たちの

歌を聴いたというひとにも「うまい!うますぎる!」と感嘆せしむるほどで

あるのに。言わば天職であるところの歌を、捨ててしまえるなんて。

彼女たちの心情も事情も、一言では言えないものであったろう。

ザ・ピーナッツのCDは、毎年新装なって、発売されているらしい。

そしてその売り上げも、大した数字であるらしいのだ。

「モスラ」の歌も、耳に残っているが、彼女たちの魅力は、「別れをうたった

歌」にあると思う。

その情念。その諦観。それでいて大変寂しく、とても哀しい。

苦しい恋に悩む人の涙を誘い、まだ恋など知らなかった子供の私にも情感を

情景をうたい現わしてくれたものだ。

それにくらべると、ジュリーの「危険な二人」も「LOVE抱きしめたい」も

しょせん自分勝手な男の悲しみでしかないように聞こえる。

ザ・ピーナッツの歌声は、男を許しているが、自分を憐れんではいない。

それでいて、とてもさびしく、とてもかなしい。

今日のような雨の日に、車を運転しながら聴いていると、車のワイパーが、

私の涙を掻きわけていてくれてるような気がして、こころがさびしく痛いの

だが、もっと切なくとも、人は生きていけるのだと、彼女たちの歌は教えて

くれているような気がするのだ。





ザ・ピーナッツ



Posted by massan&junjun at 20:37│Comments(0)
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