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2010年05月08日

タイルの製造法


まっさんです。

 タイルの製造って、普段から興味を持たないと、どうでもよいと思われ

がちですが、製造方法とその特徴を知れば、適切な場所に施工する事が

可能になります。

 先日、インテリアコーディネーターのスキルアップセミナーに参加して、

タイルについていろいろと聞いてきましたので、ご紹介します。

少々専門用語も出てきますが、そこのところのくだりは、読み飛ばして

いただいて結構です。では始めましょう。

 タイルの製造方法には2種類があります。乾式製法と湿式製法です。

 その前に、タイルの原料ですが、主要原料に可塑性原料と非可塑性原料

があります。

 可塑性原料は、粘土が代表的な原料で、成形体に強度を与える性質があ

ります。

 非可塑性原料は、焼成中に変形が生じないように配合されるものです。

陶石、蝋石、珪石、石灰などがあります。

 他に、焼成中にガラス状に変化する原料に媒熔原料と呼ばれている

「長石」があります。

 その他に補助材料として、シャモットや粗原料が加あります。

 配合率はタイルの種類によって変わってきます。

 では、最初に「乾式製法」の説明をしましょう。原料を、トロンミルと

いう機械を使って微粉砕します。そして、スプレードライヤーを使って製

粉します。製粉後、プレス成形機を使って粒状の杯土を金型に入れ、高圧

でプレスします。

 そして施釉します。施釉には2種類の方法があり、「幕がけ」と「スプレ

ーがけ」があります。

 施釉後、焼成となります。

 窯の種類は、やはり2種類があります。

 トンネル窯とローラーハースキルンです。

 ローラーハースキルンは、プレス成形されたタイル素地を、耐熱ローラ

ーの上を搬送しながら焼成します。

 焼成時間は30分から2時間程度と短時間です。

 次は「湿式製法」についてです。

 原料を微粉砕するまでは同じです。

 そして、粘土、添加物、顔料、水とともにミキサーで混練します。

 混練後、フィルタープレスで泥しょうを搾って脱水します。

 こうして作った素地原料を土練機にかけ、含水が均一になるよう水を添

加しながら十分に練ります。含水率は20~25%です。

 そして、杯土を真空成形機で板状に押し出してピアノ線で成形寸法に切

断します。

 乾燥、焼成工程で10~13%程度に収縮するので、これを見込んで成形寸

法が決められます。 

 成形された生素地を乾燥用の台車に詰め込み乾燥室で3~5日かけて70

~80℃で完全乾燥させます。

 施釉と焼成の方法は、乾式製法と同じです。

タイルの味わいを決めるのが、焼成の方法です。

 焼成には、酸化焼成と還元焼成の2種類があります。

 酸化焼成は、窯の通気をよくし、酸素の供給を多くしています。

 比較的安定した色が得られます。

 一方、還元焼成は、窯内の酸素を抑えた焼成方法です。

 色幅といって、窯変調をかける事によって、味わいのある色柄を付けら

れます。

 そして、タイルを二分して完成です。


  


Posted by massan&junjun at 15:06Comments(0)