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2010年02月27日

KIOI


まっさんです。

新宿パークビル内にインテリアコーディネーターズスクエアーがあります。

そこで、多くのスキルアップセミナーが開催されています。私もよく利用し

ていますが、たまたまスクエアーの近くのパンフレット置き場に「KIOI」と

いう一風変わったパンフレットがあったので、持ち帰りました。良くみてみ

ると、大変価値が高いものであると思いましたのでご紹介しましょう。

「KIOI」とは正式には「紀尾井」といいます。その名のとおり、紀州・尾張・

井伊の三家の跡地で、まさに江戸の中心地でした。そこで、日本伝統の「型

紙」をインテリアに利用しようという企画が生み出されました。どういうイ

ンテリアに利用するのかというと、先ず,大きさで目を引くのは、ふすまや

欄間など建具への利用です。雪見障子には,ガラスに埋め込んだり,障子紙

に漉き込むことも可能となっています。

 屏風や衝立にはしっくりよくなじみ。照明器具に使うと,やわらかい光で

照らしてくれます。また、机の飾りのミニチュア等もあり、手描きの下絵も

そのままで十分美しい和風のアートとなっています。

 この「KIOI」はもともとは、伊勢型紙の技術を利用したもので、芸術作品

の取り組みも行われ,日展など美術展での入選も多く,アートとしての取り

組みも活発になってきています。

パンフレットの中の説明によると、伊勢型紙は、切り絵の世界と共通点を

持ちながら,けた違いの高度な彫刻技術と紗張りや糸入れの伝統,台紙さえ

も絵の一部に取り込む技法,2~300年は平気で持ちこたえる型地紙の強

さなどにおいて、他の追従を許さないものがあります。ガラスの皿の冷たさ,

焼き物のぬくもりをそのままに日本の様々な品々に爽やかで上品な図柄を

与えるのが伊勢型紙の特徴です。とあります。

しかし、この型紙とは、もともと着物の文様を染める原版の技術です。説

明によると、柿渋加工の和紙に彫刻されたもので、産地に由来し「伊勢型紙」

と呼ばれ、江戸時代に紀州藩の保護を受け、飛躍的な発展を遂ました。美術

工芸品としての評価も高く、江戸時代から大正期にかけての5000枚にのぼ

る型紙コレクションを保存し、世界に紹介しています。特に、裃(かみしも)、

江戸小紋、友禅、幾何学、花鳥風月文様など様式美の粋を極めた日本文様は

圧巻です。幕末にシーボルトは浮世絵とともに膨大な数の型紙を持ち帰り

「ジャポニズム」が西欧アートに大きな影響を与えました。欧米界の日本趣

味を背景に今再び‘KATAGAMI’として大きな脚光を浴びています。

伊勢型紙は昭和30年に重要無形文化財の指定を受けている貴重な日本の

文化遺産です。技法は勿論、その「意匠芸術」はまさに世界に誇る日本の財

産ですね。


  


Posted by massan&junjun at 09:55Comments(0)