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2009年07月03日

傘が欲しい

じゅんじゅんです。

三島由紀夫の掌編に 娘の教育に独特の好みをもった人物が描かれたもの

があって、今でも覚えているくだりがあります。

女の飲む酒は、その日のドレスの色合いにあったものでなくてはならない。

そして嫁入り前の娘に小説などを読ませるのは百害あって一利なしだ。さら

にその人物は、娘に日傘を買ってやる時、日差しと傘の色合いが娘の顔に映

えるかどうか、店の外に傘を持ちださせて、映りを確かめて買い与えたので

した。

最近、石坂浩二が出ているCMで、黒い傘を勧めて「ピンクがいい」と言わ

れ、「ご心配なく」と傘を広げると、内側がピンクというかさを見たが、あ

れは顔映りがよさそうだ。

ただわたしは、最近流行の晴雨兼用傘でなく、折りたたみですらなく、柄の

長いしゃれた麻の日傘が欲しい。

いろは黒やクリームでなく、渋い紫で安っぽくない透かしレースつきのもの。

数年前、銀座和光でみかけた日傘がそれはそれは素敵だったが、一本10万

円(消費税込まず笑)もした。ひえ~とてもとてもというと一本5~7万の

次のクラスの日傘を見せてくれたが、ぜんぜん品が落ちる気がして(レース

のデザインがやっぱりしょぼくなる)購買意欲がまっさかさまに急降下し

て。。。今に至る。

結局わたしは今の今まで、日傘を買えないでいる。

日傘どころか雨傘も持っていない。

幼稚園に徒歩で通っていた私に買い与えられた傘は、黄色地にドレスをきた

女の子がぐるりと印刷された柄で、大好きだったがあまりに子供っぽいとい

うので10歳の頃、赤地に端にだけ黒のレースのトリミングのある傘に買い

替えられた。その傘も大事に使っていたのだが17の時、また母が、かなり

いい値の総花柄の木の柄の傘を買ってきてくれた。これは本当に気に入って、

大事に使っていたし、どこかに忘れても必ず取りに行って、10年以上使っ

ていたが、ある日突然、消えてしまった。

つまりいつどこで失くしたか覚えていないという最悪の失くし方をしたの

だ。店に置き忘れたのか電車か、はたまた盗まれたか、全然記憶にない。

それがショックで、傘をちゃんと買うことができず、ビニール傘や駅の千

円傘などでまにあわせること20年近くになる。

そしてそれらの安物の傘は、汚くなったり壊れたりしてことごとく消え去っ

た。
今 梅雨である。雨傘を買いに行くにも傘がいる(とほほ。。。

車でデパートに乗りつけ、一本買わねばなるまい。

素敵な日傘を頭から消し去り、便利な晴雨兼用傘を買うべきか、

雨傘を買うべきか、私は悩んでいる。

あの10万円の傘を買ってくれるパパが欲しい。

  


Posted by massan&junjun at 18:32Comments(0)